癒しの「阿佐ヶ谷姉妹」さん
昨日のトラブルによる心の乱れをいやすべく、
今日の余暇には何か好きな本を読みたいと思った。
でも、この場合の「好き」には注意が必要だ。
私はジャンルは問わずなんでも読みたい方だが、内容によっては重く、
かなり深刻な気持ちに引きずり込まれるものがある。
今日の私にそれはきつい。
そんな危険のないもの・・・ユーモアとぬくもり、穏やかだけど面白い、
そんな本が今は読みたい!
果たしてそんなに都合よく、今の私のニーズに合うものがぴったり見つかるだろうかと
訝りながらAmazonのkindle unlimitedを探っていくと、
これだ!と思う本を見つけた。
前から読みたい!と思っていたのだ。
もう、「のほほん」だけでうれしい今の私。
7,8年、いやもしかしたらもっと前だろうか。
ある深夜に初めてテレビで、姉の江里子さんだけを見た。
メイジェイと一緒で、素晴らしい声で「残酷な天使のテーゼ」をうたってらして、
歌うまっ!と驚き、感動したのだ。
なかなかの妙齢、これぞ日本女性というお顔立ちに眼鏡、ボブヘア。
そしてあまりにも鮮やかなピンクのドレス。
その様子を心に刻んで、どういう方かと思っていたら
また間もなくテレビでひょっこりと、今度は美穂さんもご一緒に歌って踊って、
かなり面白いコントを見せてくださり、大笑いしてしまった。
笑いのツボは関西と関東で違うといわれており、私は関西人だが、
関西のかけらもなさそうな姉妹さんの芸風は私のツボに見事にはまった。
それから私は「最近、阿佐ヶ谷姉妹が好きなの」
というようになった。
まだ誰も知らない。それが徐々に「あ、私も知ってる」という方が増えていった。
順調に阿佐ヶ谷姉妹さんの人気と知名度が上がっていく過程だったと思われる。
やがて、夕食時とかに突如、友人たちからlineやら電話がはいってくるようになった。
「今、〇チャンネルに阿佐ヶ谷姉妹出てるわよ!」
と。
心優しいママ友たちが、疲れた私を慰めるためいつも情報をキャッチした瞬間、
私が見逃さず笑えるよう、自分たちも忙しいだろうに、
必死に知らせてくれたのだった。
面白味と温かさ、誰にでもわかる人生の、
特におばさんに特化したあるあるで笑わせてくれる姉妹さん。
エッセイもさぞ面白かろうと期待する。
ずっと読みたかったのがAmazonの読み放題に出てくるとは。
さすが姉妹さん。
なんという太っ腹。
わくわくしながら読み始めたら、
私は一瞬で阿佐ヶ谷のアパートで姉妹さんに交じって暮らしている気持ちになった。
まさに今の私が求める味で、文章もやはりお二人らしく面白くて、
くすくすぷぷっと笑ったり、時にうっと思わず涙ぐんだりした。
かなりドライな妹の美穂さん、わりとウェットな姉の江里子さん。
どちらも大好きだけれど、そろっていらっしゃるところがやっぱり面白い。
気が付くと気持ちの憂さが消えていた。
やっぱり笑いってすごく大事。
私には阿佐ヶ谷姉妹さんの笑いがちょうどいい。
おばさんだからかな。
いやでもムスメも一緒によく笑っている。
彼女たちの面白さは性別や年代を越えて、
日本人に寄り添う笑いじゃないかと思う。
貴重な一人きりの休日、気になっていた部分の掃除や整理を行い、
気分転換に楽しいエッセイ本を読んで過ごすと、
やはり心の中のギチギチに固まっている部分が緩んだみたい。
肩の力が抜けて、呼吸が深くなっている。
そう、呼吸。
心配や不安、嫌悪や執着・・・緊張感にも色々あるけれど、
それがあるとやっぱり呼吸は浅くなるなと実感がある。
深く息をすると固まった感情も解けていくようであり、
感情が解けると呼吸も自然と深くなるようでもあり。
自分と向き合いたい時、呼吸は大事だなあと今日も気づいた。
とりわけ、休みたい時には。
深く息をして、まずはリラックスして。
週が明けたらたぶんまた、私はがんばれる。
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