本の巣
もう何年もダイソーさんでリピートしているもの。
使い捨ての水切りスタンドというものができてありがたいといつも思っている。
発売された当初から色々なものをつかってきたけれど、
ここ数年はダイソーさんのこのアリス柄を好んで買っている。
日常使いのちょっとした物も、好きと思えるものがいいとずっと思っているから。
このアリスシルエット、茶系の色合いがシックで好き。
茶系だと中に捨てた生ゴミの存在感が透けて見えにくいのも良いのだ。
水もよく切れる。
見た目すっきりのシンプル収納は私のような無精者には合わない。
というか、できない。
それらは概ね、引き出しなり戸棚なりを一旦開けて、
入れる、置くなどの動作を必要とする。
時にはさらにその中の何かに入れるなどもある。
そのワンアクション、ツーアクションが横着者にはできないのだ。
したがって私が今、見出した妥協案はこれ。
イケアで買った紙ナプキンスタンド。
流しの前がちょうどものが起きやすい台になっているので、そこに置いて
水切りストックを立てている。
前からせっかく可愛いこのスタンドを使えないものかと思っていたので、
ちょうどよかった。
生ゴミの水を切って捨てる時はなんだかいつも慌ただしいので、
私にはこのやり方が合っているなとわかって、ちょっと嬉しい今日この頃。
楽天市場で溜まっていたポイントを使って、無料みたいな感覚で私のためだけの収納棚を購入。
実はずっと憧れていた押入れ下、引き出せる収納ワゴン。
既定の押入れ奥行78センチいっぱい、高さ65センチ、幅10センチの4個セット。
連休初日の今日、オットに頼んで一緒に組み立て。
出来上がるたびうきうきして、段ボール箱に詰めっぱなしだったコミックをとりだし、
並べて、それが心底楽しかった。
が、結果、2箱分入らなくてショック。
思っていた以上に自分の持っている本が多かった。
重いけれど、車輪のおかげで私でも引き出して、
好きな時に読むことができるという喜びは、大きい。
価格:15,840円 |
ただ。並べながら何度も不安が心をよぎった。
本当にこれらは今後も必要か。
この紙という形で?
私は本が大好きである。
学生時代はもちろん社会人になってからも、
本屋に寄らずに帰ることがなかった。
1日一冊買うのは当たり前のことになっていて、
化粧品より服よりも、外食代より大切な、私にとっての必要経費だった。
そんな生活を続けて数十年、ついに私は限界を知る。
家族と暮らす家の中での、自分の趣味のものが占める割合の高さ、というシビアな現実。
減らさなくては、という気持ちは何にも優先した。
そんな中での電子書籍到来。
どうなんだろうかと迷っていると、父母飲み会であるお父さんに、
ものすごく便利、読書家こそ電子書籍だと思いますよ、と勧められた。
その話をオットにした翌月がクリスマスだったこともあり、
オットがKindle Paperwhiteをプレゼントしてくれたのが決め手になった。
半信半疑のようなつもりで利用し始めると、
電子書籍は予想以上に便利で合理的であり、
読みやすくも合った。
何より、置き場所にきがねすることなく、
いくらでもシリーズで揃えて大丈夫、
というのは、何か重い呪縛から解き放たれたような気分になった。
非常に自由で、心底読書を楽しめる気がした。
今、電子書籍で買ったものに後悔はない。
でも紙で買うものには悔いが残る。
紙の劣化、重み、体積・・・。
いや、しかし。それらを上回る魅力が紙の本にはある。
手触り、質感、紙の匂い。
それらも含めて全て本というものの力じゃないのか。
書店の楽しさ、素晴らしさ。
消えて欲しくない、無くなって欲しくない。
だけど日々の暮らしの快適さも大切。
葛藤は続く。
何が合っても捨てないと決めているものは私の血となり肉となった
かつての大切な本たちだ。
今後知り、買うものは電子でいく。
そう区切るしかなかった。
今日整理したもののの中に、もう読まないかもと感じたものがあった。
読むけれど、電子で買い換えたいと思うものもまたすごく多かった。
先月、たまたまセールで安かったので「動物のお医者さん」全巻を
Kindleでまとめ買いしたところである。
これは当時、ずっと枕元に置いていて、
毎晩本当に繰り返し読んでいた大好きな本。
愛とか恋とか面倒なしに、動物をめぐるエピソードが綴られるこのシリーズに、
当時、慣れない結婚直後の共働き生活(しかも神戸を離れて東京に移ったばかり)の
私は、すごく癒されたのだ。
あまり読んだので落丁しかけていたり、
紙が黄ばんでいたりと劣化が気になっていたので、
電子書籍への買いなおしにためらいがなかった。
こんな風に、これから徐々に整理していくのかな。
私の子たちは私の本にあまり興味を示さない。
ムスメはびっくりするほど読書しなくて、とにかく動画派だ。
好きな作品の元ネタとしてのみ原作本にやや興味を示し、
原作ではどうなっているのか私に聞く。
息子は時折読んでいるけど全てではない。
私の死後、私の本はこの子たちには大変な荷物の山にしか見えず、
捨てるのにも苦労することだろう。
だったらやはり私自身がそれまでに処分していた方がいい。
ま、まだ当分は生かしてもらえると信じて、
今日も共存の道について思いを巡らせたわけだった。
文房具と本、これらがそろっての私の心地よい巣作りである。
いくつもの電子書籍配信会社がある中で、
私は今、Amazonのみで一本化しているけれど、
この私のアカウントは私の死後も有効だろうか。
それが孫子に受け継がれるなら(ムスメはだめでもその子は私の趣味を受け継ぐかもしれない)
これも立派な遺産の一つと言い訳になるので、
安心して今後も購入し続けられるのだけれど。
本のない生活は考えられない。
でも本だけで生きていけるわけでもない。
ちょうどよいバランス、私らしい暮らしの中でベストの形を見つけたい。
それにはやっぱり適度な収納、すっきりした気持ちが大事、という気がするのだ。
私なりに、だけど。
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