順調に中年

 自分でもそこまでになると思っていなかったが、魔がさすようにある日突然「その気」になることはあるものだと思う。
不意に「青汁」が気になりだしたのである。もはや私は完璧な中年だよとついにしっかり実感した。

罠はアニメにあった。
子らが好きで楽しみに見る番組はテレビ東京に集中しており、それも時間が17時半からだったりするのだが、ソレにあわせて少し早めにチャンネルを合わせてつけていると、ここでかならず青汁の宣伝スポットがはいるのである。
それもただのCMではない。
なにげなく、語られはじめるドキュメント。けして名のある方々ではない、けれど地道に懸命な努力を積み重ね、真摯に自分とその家族の幸せに尽くそうとする生き方に、人として共感するし、尊敬もする。そんな方が病に倒れ・・・・家族の懸命な看護で回復の後、それまであまり考えたことのなかった健康について考え始めた。ここからこそ、健康が大事と痛感したとき、ふと気になったのが青汁だった。試しに飲み始めてから調子がよく、これからの明るい未来に向けて絶対に必要な健康を保証される心強い見方を得たように実感している。
とまあ、このような大筋が、実にさまざまな方の例をとって語られる。パターンは一つだというのに、登場される方々は多彩で、「また始まったよ」とわかっていてもつい引き込まれる。ついついどうかこの方が、このご家族が、幸せでいらっしゃいますようにと傍のものからながらお祈りもうしあげずにはいられない。
で、さて、という感じで子供と一緒にアニメをみるか、夕食を仕上げる前のほんのひとときをソファで休むか、などをしてきて数ヶ月。知らず知らずに洗脳は進んでいたのである。
ふっと今朝、「青汁飲んでみようかな」と思ったとき、まんまとやられたと笑ってしまった。

私もオットも先日の人間ドックでは健康だと言ってもらった。
そうしたら急に、それをキープし続けたいという執着が私の中に生まれたことと、洗脳が素直に結びついてしまったとも言える。

今まではそんなことはなかった。健康とは、当たり前の状態のもので、時になにか不幸に逢うとき、もっと普通で当たり前のことに感謝しなければと悔悛し、その筆頭に思い浮かべることだったりするという・・・若い頃は間違いなくそうだったのだ。親になったあたりからその意識に変化は生じてきてはいたものの、近年はまたいっそう、その当たり前の状態への執着が色濃くなってきたのを自分で感じる。それは心の底にじわじわと、恐怖が広がり始めた証なのだろう。
今の食生活やライフスタイル全般が、健康的で問題のないものだとは消して思わない。だからこそ、今から打てる手を打っておきたいと、魔が差すように思ったというか・・・・つまり順調に中年に育っている自分がよくわかった。
体に良い、というものについての根拠とか効能を聴くのが最近富に好きになってきている自分・・・こうして真のおばちゃんは育っていくものらしい。なるほどなるほど、とただ感心するばかりである。


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