シンケンジャー参る

  • 2010.02.07 Sunday
  • 22:40
 ああ、最終回だと目を開けて最初に思う。日曜日の朝、43歳。
おかしいだろう。おかしいよね。
判っていてもやめられない。
他人になんと言われようとも今日このときばかりは威儀を正して、しっかりと見る。
シンケンジャー6人の最後の戦い、その旅立ちを。

好きだったなあとしみじみ思う。
この1年、本当にいつも日曜日の朝が楽しかった。
シンケンジャーの世界観、侍達の生き方。みんな可愛く愛しく、そして格好よかった。さわやかで凛々しくて、だからこそ一緒に泣いたり笑ったりして、時間を共有できたのだった。
実に、ゴレンジャー以来数十年。
戦隊モノにここまではまったのははじめてである。
私の中でははっきりゴレンジャーを越えた!
といったら、オットにそれはないだろう、ありえないとはねつけられたが、あり得る、大有り、と内心私はつぶやいていた。

6人のまとまり方、絆が好きだ。最初は「殿と家臣」という繋がりに大丈夫なの?と不安を覚えて苦笑さえしたが、だからこそ、命を預かる、命を預けるものとしてのそのつながり方に、特別の重さ、真摯さがあること、そこに日本古来の美があったことに、遅まきながら気がついた。
それは日本人を長らく喜ばせ、ロマンに熱く血をたぎらせてきた、時代劇の美でもある。
その基本にあくまで忠実だったのだ。
そしてその気付きがまた裏切られ、のりこえられて行った時に感じられた大きなカタルシス。これぞ物語の醍醐味という部分を存分に味あわせてもらった。

ドウコクの強さ。圧倒的ですごかった。その彼に大勢で死に物狂いの力を合わせ、あらん限りの力を振り絞ったシンケンジャー達。そして倒されていくときのドウコクの台詞も古典的ながら、みじめさがなく、真に天晴れな悪玉の最期よと褒めるしかない。「俺がいなくなってもいつかてめぇらの泣くときがくる。三途の川の隙間は開いてるぜ」みたいな。「板垣死すとも自由は死せず」に通じる感のある名台詞である(←ちがうか)
それでもひとまず散会していく侍たち。湿っぽさより、また会おうという笑顔が勝っていてくれたのはよかった。龍之介がさいごまで舞う中で、なにげにひとりずつ去っていく姿がとてもよく、舞い続ける龍之介が格好よかった。
私が実は恐れていたのは、昔なつかしロボットアニメ「無敵鋼人ダイターン3」の最終回のような終わりである。敵を倒して仲間もまた去っていく。主人公一人を残して。ダイターンでは波乱万丈ただひとりが、大きな、かつては中間達の声と気配でにぎわっていた豪華な屋敷に残されて、もっとも身近で親密だった執事のギャリソンまで去っていく。そのラストはギャリソンが鼻歌で口ずさむダイターン3のテーマで見上げる屋敷に一つだけ明かりがともり、そこに万丈の影がみえたかなにかだったと思うのだが・・・心に残る寂しい別れだった。
置いてかないで、誰かもう少し万丈と一緒にいてあげてよ、と願ったもの。
今回の殿・・丈留はそうならず、爺と黒子たちは変わらず屋敷で丈留を守って暮らして言ってくれるようである。
ほっとして、なにかとても安心した私だった。
他の皆は大丈夫でも、丈瑠だけは一人にしちゃいけない気がやっぱりずっとしてしまうんだね。
きっとそう遠くないうちに、この5人はまた集まって、なんやかんやでにぎにぎしく殿を囲んでやってくれる日がくるんだろう・・・と思えることで、私もとてもほっとして、じゃあまたね、ときびすをかえしていける気持ちになった。
母親のように(まただよ!)。

100210_134012.jpg
そして今日、そのまま家族で映画館へ。
けして狙っていたわけではない、たまたま都合の良い日を選んだら、シンケンジャー放映最終回日の今日、映画「シンケンジャーVSゴーオンジャー」を観ることになったのだが、それがすごくよかった。
周りはちびっこだらけだったけれど、比較的静かに皆夢中で観ていた。我が家の息子も同様で、ちびっこたちも、そのお母さん達も相当シンケンジャー好きなんだなあと思ったという・・・なんだか、そういう愛に溢れた空間だったのである。

そもそもこの数年間、私は戦隊ものはノーマークだった。ライダーを観たいので、そのついでにその前の番組も観ましょう、みたいな感じ。当然、我が家の子供達にすれば戦隊ものもメインだったので、子らが夢中で見ている間に私はさささっと朝食の支度(平日より遅め)をし、洗濯物を干し、オットはのんびり起きてくる・・・というスタンスで長年いたわけだが、シンケンジャーになってからはそのリズムが違っていた。日曜日の朝7時半からすでに全力投球なので、ゆっくりしていられるのは実質土曜日だけというようなことになり、それでもいい、耐えられる、と思うほど、私ものめりこんでいたのである。
つまりゴーオンジャーまではあんまり・・・だったわけだ。レッドのソウスケの髪型にいつもある種の感銘(アニメみたいな髪型って本当に作れるんだなあ・・・じゃあ実写でも009できるんじゃ?・・・みたいな)を受けていたり、総じてメンバー全員が可愛くてすごいなあと思ったり・・・だった。
むしろゴーオンジャーに関してはひたすらケガレシアの印象が強い。いい女優さんでいいキャラだったなあという・・・今回の映画の私の密かな楽しみは、またそのケガレシアに会えるかな?ということだったのである。
期待に違わず、ケガレシアたち登場!なるほど三途の川の底でのんびり楽しく暮らしていた、と!うまくシンケンジャーと繋がっているので感心しきり。古典的な白い三角の額あてをつけながら、源ちゃんの屋台でくだまくお酒のそのラベルも「大往生」・・・すばらしい。
しかし逃げてしまって活躍はなかったな・・・ちらっとでもまたあえて嬉しかったけれど。
ゴーオンジャーと絡んでシンケンジャーはどうなるのだろう?と思っていたけれど、お見事!と思うくらい上手く溶け合っていて、互いのキャラクター設定を生かして本当に楽しい、一つのお話になっていた。前にも映画で観たのでサムライワールドへの思い入れは私の中にもしっかりあり、しかもゴーオンジャー時代、一番好きだった軍平がめちゃくちゃ笑いを担当してくれていたのが楽しすぎた。町娘姿のことはちゃんの可憐さと、遊び人風千秋がはまっていること。思わず拍手!しかしもっともはまっていたのはダイゴヨーだろう・・・もういっそ、あのままあそこにいて欲しかった。いや、居たほうが彼はきっと幸せだったと思う。
アクマロ、十臓、薄皮太夫の3悪役の登場も嬉しかったところ・・・なのに!いきなり降って沸いたゴセイジャー。必要なのはわかっているんだけどね・・・何も私の一番のお気に入りにからんで彼らの威厳を台無しにしなくてもいいと思うの!
ゴセイジャー、愛せるかどうかやっぱり不安。今のところは見た目しか判らないから、見た目ではかなり微妙。
カラーの違う2作品が融合し、これだけ楽しませてくれたら本当に有難い。
オットなど、今までほとんどシンケンジャーもゴーオンジャーも見ていなかったのだが、にも関わらず面白かったと感心する。
「特にあの子・・あの・・・なんだっけ、レッドのさ」
「殿?」
「その役の人、なんていうの?」
「松坂桃李さん」
「松坂桃李!彼、いいねえ!すごくかっこいいじゃない。ものすごくいい子だと思った。彼、これからすごい人気がでてくるんだろうね!」
何をいまさら・・・とオットのズレっぷりには大変あきれた。
あきれたものの、気付かないよりいい。ズレながらも気がついてくれたのはよかったけどね・・・。

松坂さんは素晴らしい。でも、シンケンジャーのメンバーは全員よかったと本当に思うのである。脇を固めた人たちも素晴らしかった。どこか、抜けている部分があれば、そこから興は冷めてしまっただろうと思うのである。そうならなかったのは、いろんな部分への細かな気配りがとても効いていて、物語のバランスが絶妙に成り立っていたから。何かが過ぎたり、足りなかったり、という不満を感じる部分が本当に記憶に残らなかったのだ。
子供だましの番組だったとは夢にも思わない素晴らしい作品。おばあちゃんになっても孫と一緒に観る!と心から思えるものだった。
戦隊ものでこんなに満足したのは初めて。
ありがとう、またね、とだから笑ってお別れできる。
またいつか、違う世界のどこかで違う役柄を演じているシンケンジャーたちを、ずっと好きで応援していたい。


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