人形姫の視る夢は…

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管理人かりんの日々のつぶやきです。
コレクションしているお人形のこと、育児のこと、主婦業のこと…
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聖バレンタインデー

 朝起きて、娘と一緒にチョコレートケーキを作成。
といっても、スポンジはスーパーで真空パックでうられているもの(結構美味しいのだ)、チョコもレンジでチンすれば見事にとろけるもの、すぐにできるホイップクリームと、飾り少々。果物もあれば素晴らしい。
これらの材料さえあればいつもより少し早めに起きるだけで、十分我が家の男性陣が起床してくるまでに間に合うのである。
テレビで「夢色パティシエール」を観ながら、飾り付けていくのが娘はとても楽しかったようで、気分をだして作り上げたそれは、手作り感溢れる、けれど可愛いものになった。

というわけで、我が家は朝からチョコレートケーキだったのだが、それを食べながら新しく始まった戦隊ものの第1回目を真剣に見入る。
ゴセイジャーには緑がない。
まずはそれが衝撃だった。そして主役のレッド、ものすごく可愛い。可愛くてびっくり。天使がテーマだからだろうか。
子供が蜜に絡んでくるのも新鮮で、そういえばシンケンジャーはそんなには子供との絡みがなかったことに今、気がついた。
シンケンジャーは特別だったのだと、今、もうすでに思っている。
ゴセイジャーは今日見たところではとても子供のための子供番組らしくて、それはそれで良いと思った。小さなお子さんでも十分理解できるような設定、世界観なのでは。

さて、オットと息子へのバレンタインチョコ授与も終わったし、ゴセイジャーも観たしで満足し、次に思い立ったのは自転車のカゴの付け替えである。
私の愛車は最近車に乗ることのほうが多いためうっちゃり気味で、買った時についていたままのかごに錆が浮き、いくらなんでもなあ・・・という状況だったのだ。
もともと3年前、今のパートを始めたときに通勤用に取り急ぎ買った自転車である。私にしてはしつこくこだわって納得のいくもの・・・・とまで探さなかったのは、自転車は消耗品という意識があるからだ。
3年というのはまあ長く持ったほうなのだが、カゴをつけかえてまた気分を新たにしよう・・・と先日、閉店セールで格安になっていたホームセンターで、茶色いバスケット風のものを買って、それだけで安心してまだ取り付けていなかったのである。
オットに頼むと快く引き受けて娘と一緒に玄関の外へ・・・・そして妙な顔をして戻ってきた。
自転車が消えていたのである。

盗難、ということになるのだが、ショックを受けなかった私である。
不思議と、なんとなく縁がもう切れ掛かっているもののような予感がずっとあって、オットから報告を受けた瞬間やっぱりと思ってしまったのだ。
すごく変な思い込みだとはわかっているのだが、私には定期的に厄落としのようなことが起きる。何かが紛失したり壊れたり・・・身代わりになって消えていくというか。
なくした痛みがそう響いてこず、かわりにむしろすっきりした、という理不尽ともいうべき感情が残る。これを他人にわかってくれというのは無理だろうと思うのだが・・・そんなことが過去に数度ある。
それだなとすぐに思った。
運の悪い誰かが何も知らずに、私の厄をこってりのせた形代を持って行ったに相違ない。
そういう運をもってしまった誰かを、私の自転車もまた選んだのだろう。

そして形代といえば、その元祖はたぶん人形だろう。
本日娘の雛人形を、華々しく居間に飾りつけた。
こうしてまた無事にお雛様たちにあえて嬉しい。どうか我が家の大切な娘にふりかかってくる魔があるのならそれを祓い、代わりに引き受けていただけますようにと祈る。

夕方近くになってからオットが仕事ででかけたので、私と子供達はのんびり好きなことをして過ごした。
私は昨日書店で見つけて嬉しくなりすぐに買った、吉田秋生先生の「海街Diary」シリーズ新刊「陽の当たる坂道」を熟読。
じわじわ〜っと胸がいっぱいになって、速攻1巻から改めて読み直してしまった。
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出会いは、昨年書店で「すずちゃんの鎌倉さんぽ」という本が平積みされたのを見つけ、鎌倉移住を夢としている私は単純にその地名に惹かれて手に取ったのだ。手にとってびっくり、吉田秋生先生の手によるものではないか。
吉田先生の作品には若い頃からどれほど大切なことを教えられたか判らない。キラキラ、甘甘のスイートドリームではないドリームを、吉田先生の作品の中でいくつも見つけさせていただいたように思う。
男の子や女の子のリアルな思考や生態がある意味すごく衝撃的で、そういうものかな、そういうものなんだろうな、と勉強になった。それでいて、こんなに若いのに捌けていて、自然に優しかったりかっこよかったりする男の子はそうはいないだろうけど、いたらいいな、と憧れも持つ。あと少しだけ指が届かない、そんな先に在る夢は、それでも十分リアルな気がした。今でもどこかで好青年、少年に会うと、「あ、吉田秋生先生の本の中に出てくる子みたい」と思うことがしばしばある。
奇麗事の枠にはまらず、浮世離れした王子様ぶりでなく。でも好きになって憧れるならこんな男の子がいいな、一緒に手をとりあって過ごしていくならこういう人がいいな・・・そんな風に好ましかった男子達。
健在だったんだなあ、とこの海街シリーズを読んで思う。主役の姉妹達が好きだ。彼女らが関わる人たちが好きで、本当にあの大好きな街の風を感じる。
読みながら何気ないところでぐっときて泣きたくなったり、登場人物がひどくいとおしくて、声に出して励ましたり、褒めてあげたくなったりする。
少女達に母として関わるような中年女性たちが本当にだめだめで妙に生々しくてリアルなことに思わず固唾を呑むのは新鮮だった。若い頃はダメダメ中年男のほうが印象に残ったのに、今は女性。私の経年なんだろうなあとそんなところで感心。
いろんな人がいろんな人を受け入れあい、許しあう。拒絶もするけれど、拒絶しながら相手をみつめなおす視線をなくそうとしない。そして相手を理解するというよりただあきらめて、この人にはこれが限界なんだと認識しなおすことで、もう相手にそれ以上を求めなくなるのだ。あるいはダメだと見下げてた人をふと引き上げる視線、思考。良くも悪くも吉田先生の描く人間模様はリアルに近い夢だと思う。
こんなふうにさっぱり割り切ったり、そんな風に思いつめたり、本当は現実にはなかなかできないかもしれないなと思いつつ、だからこそ感動するのだろう。
ふと、ぼろぼろと泣いている自分をどうしてかなあと思って、あ、そうかと気がついたときあまり簡単なことなのでびっくりしたのだが、中学生のすずが父親を看取った体験が、私のそれと重なったからだ。
私の父は私が14のときに胃の半分を切除したが、再発して4年後亡くなった。長い長い闘病生活で、その4年間は父が入院している病院の景色が、今でもほとんど私の思い出を占めている。末期になってきたときの父のベッドを囲んでいたカーテン、その中に息を潜めて座っていた記憶が、忘れていたのに(本当に今まで忘れていた)不意に思い出されて、ああ私、すずちゃんの気持ちがわかると本当にしみじみし・・・母となった今は、この同じ想いを我が子達にはさせたくないと思ったのだ。
子供を残して死に行く親の気持ちも痛いほどわかって切ない。この作品の中ではかかれていないけれど。3姉妹のおばあちゃんたちも・・・切なかっただろうな。(残された中年女達のたくましさ、意地汚さ、それを弁護し許してしまう人の偽善さがまたリアルなところは描かれている。さらさらっとしたタッチなので、普通にいるよねこういう人、とこちらもあきらめて首をふりふり受け入れ受け流すしかないのだが。
すずちゃんは異母姉妹3人の家に迎えられてすごく幸福。だからこれは、素敵な夢なのだと思う。
でも本当にそうかな。事実は小説より奇なりというから、これくらいのことあるかもしれない。そう思うと、なにか安らぐ。

最近あまりに好きすぎて、行っても行っても切ないばかりなので、あえて行かないようにしている鎌倉に、またちょっと行きたくなってしまった。

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