同じ人、けれど別人

今更だけれど、オットがiPhone6PLUSに機種変更し、嬉しそうに使っているのが羨ましくてならない。

タブレットでは大きすぎ、今までのiPhoneでは小さい・・・と悩んでいたのだが、それは本が読みづらいから。
小説ならいいけれど、漫画はどうしてもコマ割りされていて一つ一つの絵柄が小さいので読みづらいのだ。指先でいちいちスワイプするのも面倒というか。
その点、iPhone6PLUSは理想的な大きさに思えた。
世間ではその大きさがやはり嫌・・・という声も多いようだが、ざっと目にしたところ、今までのように片手で操作できないから、という男性の声が目に付きがちだった。
ところがもともと私は片手で使えていなかったし、女の服は男性の服と違ってポケットも大きくなく、ハンカチかチケット程度しか入らない事が多い・・・つまりもとよりiPhoneをポケットに入れて持ち歩くこともそんなになかった。
6PLUSほどに大きくなってもわたし的にはマイナス要素が増えた気はしないというわけだ。
残念なのは機種変更してからまだ1年しか経っていないということで、今すぐ私が6PLUSを手にいれることはできない。
オットが嬉々として使っているのを指をくわえて眺めている。
やはり、私には使いやすそうに見える。

オットはあまり男性的なデザインは好まず、
遊び心があってロマンチックなものが好きだ。
なのでケースも私が見つけたこの古書風デザインを気に入って購入。

ケースは手帳型が好きだ。



近頃、娘も私も恋をしてしまった。
同一人物に・・・のようであって、同一人物ではない。
その人の名はシャーロック・ホームズ。
世界一有名な探偵である。


娘の好きなシャーロック・ホームズ氏はこの方。
三谷幸喜さんが脚本をお書きになっているNHKの人形劇で
しかも大変年若くていらっしゃる。
何しろ寄宿制の高校(居室はもちろん221B)に在学中で、
学園内で謎解きをしていらっしゃる。
麗しきそのお声は山寺宏一氏。(男前な声をだされている)


そして私が恋をしたのはこのお方。
ベーカー街221番地に住み、
元軍医のワトソンと共に事件を解決。
スマートフォンを使いこなし、現代的でシックな衣装に身を包んで
非常に鋭敏な美意識でもって世界を視ている。



はじめは何の気なしにテレビで観たのだった。
NHKの人形劇といえば、私の子供時代には欠かせない、見逃したくない番組の一つだった。
南総里見八犬伝や真田十勇士、紅孔雀、プリンプリン物語などなど、毎日本当にハラハラしながら見ていた。知らず知らずに魅入らされ、引き込まれ、感情移入せずにはいられなくなる人形たちの不思議な動き、豊かな表情、そして音楽の素晴らしさ。きわめつけは三国志で、私の友人は心酔しきって毎日うわごとのように諸葛亮孔明のことばかりつぶやいていたものだ。(東村アキコ先生の『海月姫』はだから、涙なしでは読めないリアリティがあった・・・!)
そして大人になり気がつけば、ああ、もうあまりNHKも人形劇をやってないんだなあと思っていたのであるが、一昨年、『新・三銃士』を観て、やっぱりいいなと思ったのである。
特に子供達には初めての楽しみで娘はハマり、同じく三谷幸喜さんの脚本、井上文太さん監修、スタジオ・ノーヴァ製作、操演のパペットと聞いて、『シャーロック・ホームズ』もみのがせるわけはなかったのだ。
そして始まると、『新・三銃士』の時以上に夢中になってしまった。
確かにパペットの魅力がすごい。声の方達の演技が素晴らしい。音楽もいい。原作に忠実でありながら、ちゃんとそれが学園ミステリーになっている面白さもたまらない。

私の方はhuluに、オットが気まぐれで入会して、月額980円の元をとれるように何か楽しんで観てねと言われた中での、ある日の気まぐれだった。
うっすら、噂を知っていた気がする。
だから選んだのかも。
ベネディクト・カンバーバッチという俳優さんがとても人気で素晴らしいのだということを、なんとはなく、聞いていた。それがこれかな?と何の気なしにチャンネルを合わせたのだった。
シャーロック・ホームズのお話は一応読み、知ってはいる。
しかし自分をシャーロッキアンだと思ったことはなかった。もう、あまりにも基本中の基本すぎて、好きとか嫌いとか論じる段階のものではないと私の中ではとうに認識していたし・・・ただ。
強いて言うなら、今まで映像化されたどんなシャーロックも私の好みではなかったのだ。
それに尽きる。
ところがベネディクト・カンバーバッチ氏のシャーロックには魅了されてしまった。
澄み切り、深さを感じさせる瞳が発する鋭利で容赦ない視線。
まくしたてる早口、けれど声のトーンは心地よい。
子供っぽさが巧みに表現され、知識や思考の深さ鋭さは超人的なのに、素直でどこか愛情深い精神面は無垢さすらも感じさせる。
一人でなんでもできそうで、できないシャーロック・ホームズに関わり、優しく常識的に、時にはひどく適当にフォローし支えるワトソン演じるマーティン・フリーマンさんのありとあらゆる表情と仕草には心から和まされるし、好ましく感じずにはいられない。
一話一話が非常に濃くて、ぎっしり中身が詰まったお話であり、一瞬も何かを見落としたり聞き落としたりしてはならぬと非常な緊張感をもって観るのだけれど、それがものすごく楽しい。
多少眠気を催している時に見ても、意識が冴え渡り、神経が研ぎ澄まされて、むしろとてもクリアな気持ちにさえなる。
これはもう恋、きっと恋。久しぶりの恋確定だなあと、最近、寝ても冷めても考えているベネディクト・カンバーバッチの演じるホームズについてそう思う。
いや、一緒にいるのは嫌だけど!絶対私はワトソン君の立場にはなれないし、なりたくもないけれど。
遠くで見ているぶんにはどんなに楽しい人だろう。
そう、だから画面のこちら側から、私は熱い気持ちを向ける。

遅ればせながらネットでつらつら検索して、私のように感じる人が非常にたくさんいらっしゃることを十分に認識した。
素晴らしい。
これほどの愛を勝ち得て現代のホームズは燦然と輝き、人々の意識の高みに君臨している。
娘が愛するNHKのパペット、シャーロック・ホームズも非常に高い指示を得ているようだ。

たまたま奇しくも母娘して同時に、一日中、シャーロック、シャーロックと口走っている。
その実は全く別の人のことを話しているので、内容は噛み合っているようで(両方とも設定を変えても原作に忠実な部分がたくさん残されているので)噛み合っていないという不思議な光景が繰り返されている現在の我が家である。
テレビ  c.0  t.0

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