お気に入りの贅沢

  • 2016.09.08 Thursday
  • 23:39

先代のiPhone3もそうだったのだが、今、愛用しているiphone5sも使い始めて2年を過ぎたあたりから調子が悪くなった。

先代は急にタッチしてからの反応が悪くなって、使いづらくて、新型に買い替えるまで本当に苦労したのだが、今回はバッテリーがあっという間に落ちるのだ。

たった今充電100パーセントだったはずなのに、一瞬で電源が落ち、真っ暗な画面のまま、充電し始めてもしばらく復活しない。

これが非常に厄介で、手を焼くこと過去最高ランクな感じである。

それでも充電し続けてていればまあ普通に動いてくれるので、症状がひどくなってからちょうど夏休みに入ったこともあり、母たちの活動が止まったからスマホを持ち歩いてどうこうということがないため、なんとかこの夏をしのいできた。

充電器に固定されているスマホ・・・そこから動けないスマホ・・・携帯という最大の特性を全く殺されている形だがそれでもなんとかなった。

その辛い時期を乗り越えられたのは、おそらく秋早々に新型iphoneが発売されるから、それまで頑張れ、というオットの励ましを受けてのことだった。

固定スマホをなんとか使い勝手良くするため、大昔、実家の固定電話のコードをうんと長くしてもらって自室に引き込んで友達としゃべっていたことを思い出しながら、長めの充電コードを購入した。

夏休み中はそれでなんとかなった。

が昨日から、充電していても、ちょっとアプリを操作しただけで落ちる、写真を一枚撮っても落ちる、というふうに症状が進んでしまった。

もはやこれまで。

使い始めて2年と11ヶ月。最強の不具合に突入している。

そして新型発売の知らせ。

待ちかねたぜ・・・!!

 

 

と、iphoneでは苦労している分、今日までは私、家にいていい日で、そのことに安らいでいた。

 

のんびり家の中を拭き掃除し、心地よさに一人満足の吐息を吐きながらソファに座って、熱い紅茶とクッキーを楽しむ。

そしてhuluで何か好きな映画を見ようと決める。

そう決めただけでワクワクしすぎて困ってしまう。

いつも子どもが観るものを私も一緒に楽しむ感じなので、私だけの好みのものを見る時間は多くないのだ。

オットがほぼほぼ歴史物を好きではない。たまにピントが合えばそれなりに楽しみ面白がってくれるのだが、いつもではない。

横でつまらなさそうにされているのもなんだかちょっと気持ちがよろしくないので、基本、面白そうと思う番組は録画しておいて、昼間、家族がいない自分一人の時間に、アイロン掛けなどをしながら観る。

これが楽しい。ここ数日は「ぶっちゃけ寺」とか林修先生の番組などを楽しんだが、これが映画やドラマになるとやはり集中してみたいのだ。

その集中できる時間がそうはないので、2時間弱は必要な映画を観る機会はないのだが。

今日は、基本の家事プラスα分くらいまでしたし、子供の学校関係メインに必要な書類だの調べ物だのもないし・・・あら?夕食の支度を始めるべき時間までに映画1本観られるかも?と思えたのだ。

 

過去にもwowowやスカパーなど試してきたけれど、今の我が家にはhuluが一番合っているように思う。

好きな時間に好きなものを観るという自由度の高さが私にはありがたくて、今日の貴重な時間はまさに、いろんな映画のタイトルを見ながらワクワクしてしてしまった。

そうして選んだのが「繕い裁つ人」という映画である。

 

原作の漫画を1、2巻分だけネットで読ませていただいたことがある。

映画化されること、ヒロインを中谷美紀さんが演じられると知って、「あ、とても良いかも」と思えた。

物静かで、確固とした価値観、世界を持ち、譲らないながらも柔らかな心と温かな視線で人と繋がっていくヒロイン市江の佇まいは、拝見するとやはり中谷さんにぴったりだった。

そして市江の作る服に惚れ込み、デパートでの商品化を目指すデパート企画部の青年、藤井役の三浦貴大さんもとてもぴったりはまっていらした。

こういうときの片桐はいりさんもほぼ絶対安定な感じのハマり感があっておかしかったけれど。

大きな激しい流れはない。ある意味淡々としている。

なので私はこれを一人で観たかったのだ。家族は淡々系に少々弱いからである・・・でも。これはやっぱり一緒に観たかったかなと思えた。

舞台が神戸に設定されていて、映り込む神戸の景色がとても美しく、懐かしく、誇らしく・・・私の中に深い愛情を呼び起こしてくれたからだ。

大丸元町店のあの美しさ。街角から眺めるあの建物の様子を今更ながら素晴らしかったなあとしみじみ感じた。

小さな頃から、何か少し特別な買い物に、両親と、祖父母と、友人たちと度々足を運んだ、いろんな記憶がぱあっと思い出される。

地元の岡本、坂道を下り、登り、向こうに見える海、港、山々。

この作品の世界観にピタリとはまっていた神戸。着るものにこだわり、自分に合うおしゃれを追求する気持ちはまさに私の地元の人たちに共通するもの。

本当に、市江さんが住んでいるなら神戸はぴったりな街だったなあと実感した。

 

気がつくと日が暮れていて、部屋の中は暗かった。

明かりをつけると現実感が戻る。ということは、やはりまたしばしの間、私は夢の中に引き込まれていたのだろう。幸せな時間、贅沢な時間を過ごせたと思う。

現実に戻って家族が喜ぶ夕食を作った。

夢みたあとは現実も楽しい。

ことに、日々の時間を愛しむ、そんな人たちの物語を観た後には。

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