息子アート

  • 2018.01.27 Saturday
  • 21:40

昨秋から月に2、3回、息子をアトリエに連れて行くようになった。
特別支援学校の高等部を卒業したら、もう息子には自宅以外で美術ができる場所がない。

それより少しでも外で、美術を楽しめる場が有ればと思って、障害の有る無しに関係なく受け入れてくれる場所を見つけて、通い始めたのだ。

最初は恐々だった親に比べて息子はすんなりその場に入って、その場の画材で絵を描き始めた。

が、それがどうにも大味なのである。

家では与えられないような大きな立派な画用紙に、とても素敵な色鮮やかな何十色もの絵の具、たくさんの筆、水入れバケツにたっぷりの雑巾。

なんでも自由に描いていいと、いつも優しく言ってもらうのだが。


なんか雑。

それは可愛いけど。




そして今日はさらに大味。

ものすごく大きくて適当・・・にすら見える。


家ではこういう感じの絵を描いているのだ。

幼い頃から好きなのはアンパンマンとドラゴンクエスト、

つまりやなせたかし先生と鳥山明先生をリスペクトしている。


これは昨年、特別支援学校の生徒の作品を集めた展覧会と、

そこに選んでもらえた息子の作品。

紙粘土で作った「ユキヒョウ」は、

ポスターやチラシ、幟旗や横断幕にまで載せていただいていて、

とても誇らしく思った。

 

単純化された図案と鮮やかな色彩。アトリエでのみ描く息子の絵も悪くない、可愛いと言われる。

でもやっぱり、日頃の彼の作品を見慣れた私やオットの目にはあまりにも大味に見えて、なんとなくしっくりこない。

「好きに描いていいよ」

声をかけたら、次に大きな猫の絵を描きかけていた手を止めてリュックから、いつもの落書き帳とボールペンを取り出し、細かくて生き生きとした絵を描き出した。

何か明るい物語がある、それが息子の中では生きて動いている、それを息子は紙に映し出して楽しんでいる・・・そんないつもの姿が見えて、優しい、可愛い、素直な絵が生まれてきた。

通りかかる人が足を止め、微笑みながら見入っていく。息子が無心に絵を描く。

無理して大きな画用紙に描かなくていい、無理に絵の具を使わなくていいよと息子に言ったら、息子はちょっと笑った。

 

大きな画用紙も綺麗な絵の具も嫌いなわけではないのだろう。

いつかそれで、またしっくりくる絵を描くのかもしれない。

そういう日が来てもいいし、こなくてもいい。

ただ息子が楽しんでいてくれたらいいのだ。

 

その幸せがずっと彼の中で続きますように。

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