2006.08.11 Friday
プーリップZUORA(チ”ュオラー)
多産される今までの数々のプーリップの誘惑を、思えばかなり払いのけて来たものだ。
、ある日もういいかな、と思う瞬間があった。とても可愛い綺麗なお顔立ちで大好きなのだけれど、突き詰めればそれは初期SDである我が家の薔子を好き、という源につきあたる。それが私の中の真実だった。
頭部とボディのアンバランスさの魅力より、やはり私はどちらかといえば普通にバランスのいいお人形が好きだというのも真実。プーリップは可愛い、可愛いけれどもうこれ以上のコレクションはしなくていいかな、と思ったのだ。
そう思いつつ心のどこかで、そんな風に思ってしまった私をなお振り向かせ、貧しい財布の紐をゆるめたくなるほどの、素敵な人形の登場を待つ気持ちはまだ余裕で大いにある。
予約がはじまったこのZUORA嬢はかなり素敵。
実物を目にする機会があれば、かなり気持ちがぐらつきそうな予感。
ブライスやタイニー・ベッツィー、シャーリー・テンプルドール、ドォンなど、大好きなお人形はたくさんある。が、どの新作にも今、積極的に手を伸ばしていない。好きな子が沢山集まって、もう本当に満足している、というこれが一番の理由。新作が、私の中でさほどすごく新鮮にも思えない事が多いというのもある…髪型や目の色、髪の色、肌の色、アウトフィットの違いでお人形の魅力は千変万化、確かに一瞬目新しくて素敵な気がするのだけれど。お金と家でのディスプレイ場所に余裕があるならほとんど全部買うかも…?いやそうだろうか。自分で手をかけて可愛がってあげることで、今までに我が家に来てくれた子達は十分新作に匹敵する魅力をだしてくれるのに、という胸のうずきをむしろ感じる。新作を目にするたびに。本来、非常にたくさん変身できますというのが魅力の着せ替え人形。そんなに頻繁に新作をお迎えしなくとも、私はもう一生分飽きずに遊べるくらいのコレクションを持っている気がするのだ。
私がお人形にハマって7年。それはそのまま激動の、出産育児期間と重なり、鬼のように引っ越していた時期でもあり、妻として母として実にたくさんの経験をした時間との重なりである。
本当にろくにお人形遊びする時間もないままここまで来たけれど、お人形達は待っていてくれた。
変わらぬ微笑み、優しさ、可憐さ、美しさをその身に閉じ込めたまま、私の手が空き時間ができてくるのを待っていてくれた。待っていてくれる。
これからも退屈を感じる暇はなさそうだけれど、それでも私は今じりじりと安定期に向かっている気がするから、お人形遊びする時間はできそう。
実際、ここ数日ちょっと楽しんでいて、更新のために写真を撮って、加工して…と作業を進めている。これが私にはとても楽しくて幸せ。
3度の食事を作り、掃除洗濯アイロン掛、子供の習い事やら通院に付き添い、家でのお稽古ごとの練習や勉強を見たりして、オットの世話までしてるけれど、学校が無い分ゆったりしていて、登下校の送迎分、遊び時間ができたみたいなのだ。
リフレッシュ効果か、もう偏頭痛の予感はなし。
お人形はやはり実物を見て買いたいものだなあと痛感する。
隣の市のデパートがまだ開店している時間のうちにオットが帰宅してくれたので、お願いして車をだしてもらった。そこでかねてから気にしていたディズニーシリーズのリカちゃんを見る。
とってもとっても可愛かった。
でも買わない事にした。
わが家にはとてもたくさんのリカちゃんがいる。全く同じ子がいるわけではもちろんないけれど、でも似てるタイプのリカちゃんはいるなあ、と冷静に判断できて、欲しい熱が無理なく自然にその場で醒めたのだ。実物を見るまではどうしよう、もうネットで注文しちゃおうかなと思うくらい欲しかったのに。
これは最近色んなお人形でよくある経験である。お金を使わなくていいからと素直に喜べない。
そう思って安心しているとどこで突然大きな恋に落ちるか判らないのが人形熱の怖いところ。韓国ブルーフェアリー社のPFを売っている場に行き会わせたときは本気でクレジットカードを取り出しかけた。横で恐怖に顔をひきつらせていたオットの顔が忘れられない。
あいにくその日はオットを虐めたい理由がある日ではなかったので家族のためを思って涙をのんで購入を諦めたけれど、実物を見て購入を諦められるお人形もあればのぼせ上がるお人形もある。
その怖さを知りながら、おそるおそる、けれどワクワクと楽しみにしてお人形ショッピングに行くのである。
だけどあのお人形、本当に可愛かったね、とPFを買い損ねた帰り道にオットが言った。
大丈夫、いずれ買いますから。